東京神田小川町の事務所にて

たちばなです。
 
半年くらい前に、
関東地方のとある組織体で
講演依頼を受けて、
二時間しゃべったことがあったんだ。

その聴講者の一人から依頼を受けて
個別面談したのは
四か月くらい前だったと思う。
 
30代男性のKさん。

既婚で奥さんと五歳の一人息子と三人で
賃借物件に住んでいた。
所有している不動産は無し。
 
政府系と地方銀行への借入残高が
合計で約1300万円ほど。
すべてマルホで無担保。

毎月21万円を支払っている状態だった。
 
 
ご相談に来ていただいたときは、
まだ手元に数百万円の
資金が残っている状態ではあったが、
Kさんは、
「今後の先行きが不安で、
ヤバくなる前に・・・」との思いで
相談に来られたんだ。

昨年の秋ごろだったと思う。

「返せる人は返すべきです。
ワタシのこのスタンスは揺らぎません。

ただ一方で、
ズダボロのスッテンテンになってから
おいでになられても
救済できないのも事実です。

そういう意味で、
早い段階でご相談においでになったのは
正解だったと思います。
 
それを踏まえ・・・・。
現時点では事業上の
採算が合っていない事に、
最大の問題点があるのですから、
早い段階で事業上の採算を合わせてください。
 
“営業利益”を出してください。
 
今後、21万円の返済がキツくなっても、
営業利益が捻出出来ていれば、
ワタシの仕事をする意味はあるでしょう。

現状のKさんの
資金保有量から考えると・・・・
来年の二月だな・・・
来年の二月までに黒字化してください。

そうすれば、その後に我々が
仕事をする意味はあるでしょう。

黒字化できないなら・・・
それでも負債は残るので、
要請あれば我々は仕事をしますが、
あまりワタシにとっても
Kさんにとってもうれしい仕事ではないですね。」
 
   
そんな話をして、
Kさんとはお別れしたんだ。

キーワードは、
「来年の二月」という事で面談終了し、
2000円を受領した。

時を経て、
Kさんから久しぶりのメールを頂いた。

メールを頂いたときに、
昨年の秋の事を思い出したよ。

「そうだ・・・Kさんに
来年の二月までに採算合わせろ!
と叱咤したんだった。」って。
 
下記に、
Kさんから頂いたメールを転記する。

匿名性を確保するために、
本人を特定できるワードは削除・変更した。
——————————————–

たちばなさんお久しぶりです。
 
〇〇在住で、
個別面談でもお世話になりましたKです。

現状報告と、
毎回メルマガを拝見して
メールを出したくなりまして書き綴りました。

単純に
「たちばなさん元気にやられてるのかなぁ?」
とお便りしたかっただけというのもあります。
 
以前お会いしてお話した際は
2月までに黒字化。
というたちばなさんからの
ご提案でしたが、
まだ以前赤字ラインにおります。

ただ、以前と違って事業を一本に絞り、
異業種交流会に参加し続けて
仕事の依頼が増えたことと、
各種助成金を申請していたものが
受理され一時的に
資金繰りが良くなったので、
まだ持ちこたえております。

もう少し踏ん張って、
なんとか黒字化を
目指したいと思っています。

ダメだったときはまた相談にのってください。

話は変わるのですが最近、
うちは事業の特性上、破産する、
もしくはした会社からのお仕事依頼が来ます。

そのときにお会いする経営者は
みんな弁護士の顔色をうかがって
「破産するお金を作らなきゃいけないから」
と言ってきます。

さらに弁護士の指示に従って、
僕らの仕事上の都合とか一切無視で
無理難題をふっかけてきます。

「弁護士が言っているから」と言って。

「ああ、いつもたちばなさんが
メルマガでおっしゃっていることが
これなんだなぁ」と感じました。
 
うちで取引してお金を渡してるのに、
そのお金を奥さんに渡さないで
弁護士に渡しちゃうんですよ。

まさに弱い人を見捨てて
強い人に媚びるような現状を
いくつも目の当たりにしました。

誤解している経営者の後ろのいる、
か弱い奥さんや子供さんを救ってあげて下さい。

また東京に滞在されているときにでも
お会い出来ればと思っています。

お体に気をつけてがんばってください!
 
———————————————
 
こんなメッセージを頂いたんだ。

「オレの事はいいから、お前が頑張れ!」
とPCの画面で突っ込みを入れたが・・・
決して気分の悪いものではない。
 
 
【平時の時から有事に備える】

若いけど、Kさんの危機管理は
しっかり出来たと思ったね。
  

はじめは受け入れがたい内容だ、
と認識していた彼が、
ワタシのセミナーを二度聴講し、
個別面談を重ね、「備え」の思考を身につけた。

起業して間もない人物が、
「備え」を身につけていく様を
見ているのは何とも清々しいものだ。

彼には、
ワタシにようになってほしくない、
と心から思う。
 
   
ワタシを否定するヤツはすればいい。

万人受けする内容でない事も事実だから。
いちいち議論などしない。

ただ・・・すべての国民は、
破産含めて法的整理することこそ
「踏み倒す」行為である事を
認識しなければいけない。

一方で・・・・
こんなメッセージが今朝届いた。

神奈川県内の50代の事業主。
————————————-

ご無沙汰しています。

5年ほど前一度でお会いして
お話を聞いていただきました。
神奈川県のHと申します。

その際は契約に至りませんでした。
お支払いする毎月の費用も厳しかったのです。

その後何とか頑張っておりましたが、
今また経営が不安になってまいりました。

今回は個人再生も考えているのですが、
その前に私の状況だけでも
再度聞いていただけないかと思い、
ご連絡いたしました。

もし可能ならご相談お願いできないでしょうか。
どうぞよろしくお願いいたします。
——————————————-
 
暗澹たる気持ちになった。

前回の面談も、契約直前になって、
連絡が取れなくなった人だった。

その際に、
費用の支払いが厳しい旨のお話は頂いていない。

 
個人再生を検討されるのは自由だが、
個人再生の支払いは
もっと高額になる事は容易に想像がつく。

そして、5年間もの間・・・
彼は、なんだかんだと
事業を続けているではないか。

借入金や債権者の数が
増えているのではないか?

税金の滞納や、
買掛金の未払いなどが
発生していなければよいが・・・。

などとHさんの状況を想像した。
 
 
もっと言えば、
5年前にワタシに支払えず
音信不通になった人と再度面談して、
仮にコチラが費用を減額したとして、
Hさんはその金額が支払えるのだろうか??
 
きっと、彼は、
返済を停止して利益を生む、
というメカニズムが
理解できていないのであろうと思う。

いきなり面談して、
その後ワタシのセミナーでも
顔を見なかったから、
きっと日常の仕事に忙殺された
5年間だったのであろうと想像する。

経験上、こういう人と面談して、
その後上手く話が進む事は・・・・
考えにくいな。
 
 
要請があるので、
勿論お悩みは聞くし、
こちらで出来る対応策は話すが・・・・
きっと彼は言うだろう。

「おカネが無い」と。
 
でも、破産したりする費用は
必ず持っていたり、
自宅を所有していたりするんだよね。

Hさんも5年前の
面談記録を紐解いてみると・・・・
自宅所有していて
維持したい欲求が強かったんだ。
 
Hさんが前回、
我々と契約に至らなかった理由は、
費用の問題ではない。

単に、
「実態無きものにカネを支払いたくない」
という思考なのだろう。

自宅の維持欲求と、
世間体や虚栄心だったのであろう、と考え、
ワタシは現段階ではそのように結論付けた。
 
さて・・・・そう遠くない先に、
Hさんとは面談するであろう。
 
でも、あまり、
ワタシはワクワクしない。
 
だって・・・・どうせ、
仕事になんかならないだろうし、
なっても、
商売的に「オイシく」ならないから。
 
「不動産あきらめれば、
残りの負債はほっといていいですよ。

不動産残したいなら
おカネ作るしかないです。」って、
2000円貰ってアドバイスして終わり。
  

むしろ、
「たちばなはじめは薄情だ!」とか言って
恨まれなきゃいいけど・・・(;´∀`)
 
  
それぞれ相反する見識の二人の事業主から、
メールを受けたので皆さんにご披露申し上げる。

 
【平時の時から有事に備える】だけで・・・・
のちの事業主としての生き方が
大きく変わっていくことに
気付いていただきたい、と心から思う。
 
   
借入金の返済を停止しても・・・・
それでもキャッシュが
残せない事業は継続すべきでない。

早く事業をやめるか、
まったく新しいビジネスモデル作るか、
お勤めに出るかした方がいい。

当事者の為であることは下より、
配偶者・子供たち・
従業員・顧客・取引先の為に。
 

借入金返済をやめても
採算が合わせられなかった、
かつて小売業経営者だった、
負け犬コンサルが言うのだから
間違いないよ(笑)

—————————-

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発行者:株式会社MEPたちばな総研
筆者:たちばなはじめ