ワタシと同い年の、
都内で大手企業に勤務する
サラリーマンにお目にかかりました。
Cさんです。

以前に、
ワタシのセミナーを聴講され、
その後懇親会で、

「いつ面談のお時間を
取って下さいますか?」

とお問い合わせ。

そこから始まりました。

先日、
上野駅広小路口を出たところの、
喫茶店でお目にかかったんです。

Cさんはこの度、
収益不動産の投資に乗り出しました。

つまりアパート経営です。

不動産経営のセミナーに参加し、
そこで講師を務めた
不動産コンサルの方の指導のもと、
生まれて初めての不動産投資。

総工費用8000万円。

ところが、
その不動産コンサルが斡旋した
アパートの建築施工業者が、
工事の途中で破産。

当然のことながら工事はストップ。
現在もその工事はストップのまま。

Bさん曰く
「今の状態はジャングルジム。」
との事。

鉄骨むき出しのまま、
寒々しい様相でい続けているとの事。

Cさんは、
当初の予定で8000万円の融資を
お願いしていた銀行に
追加融資の申請。

追加融資の依頼額は2500万円。
これに関して、
銀行は難色を示している、との事。

現時点でその銀行の
最終的な結論は出ておらず、
継続審議中。

そんな不安定な状況の中、
まさに「いざ!、」という時の為に、
ワタシのセミナーを
聴講においでになった、
というワケです。

話しを聞いていて、
ムカムカと怒りがこみ上げてきました。

その銀行に対してです。

「貸金業としての
”社会的使命”を果たしていない!」

って思ったんです。

施工業者の破産に関して、
Cさんには何ら落ち度がありません。

まぁ厳密に言えば、
「そんな業者を選んだCさんが悪い」
と言えなくもないですが、
でもそれを言うなら、
銀行が融資を実行する際に、
Cさんはその業者名を
銀行にも報告していたのだから、
そんな業者を使う事を知っていながら、
融資を実行した
銀行の審査能力にだって、
幾らかの責任がある、という事。

収益不動産である以上、
「ジャングルジム」のままでは、
まさに収益を生まない。

銀行が追加で融資を実行しなければ、
アパートは完成しないのだから、
利回りもクソの無い。

銀行が融資を実行しなければ、
Cさんにとっても
収益を生まないのだから、
Cさんは一円の利益も手にしないまま、
8000万円の負債を抱える事になる。

Cさんは、
「もし、融資が受けられなければ、
破産か・・・」と思っていた所に、
”自己破産させない屋”のセミナー。

Cさんは藁をもすがる気持ちで、
ワタシに相談してきたのです。

普通の脳みそで考えれば、
一円の回収をも出来ないのは、
銀行と手同じ。

銀行は
「少しでも回収する為に・・・」と、
追加融資に応じるべきなのに、
それに対して難色。

「今以上、
傷口を広げたくない・・・」
という銀行の保守的な姿勢が
見え見え。

担当者として
自分の保身しか考えていない様子が、
Cさんからの報告から
うかがい知る事が出来ます。

重ねて申し上げますが、
追加融資をしなければ銀行だって、
まるまる8000万円を
焦げ付かせてしまうのですよ??

Cさんは、
ワタシとの面談をするまでは、
選択肢を考えていたようです。

1.満額融資が受けられれば、
アパートを完成させ、
不動産投資家デビュー。

2.希望融資額から
目減りさせられた場合は、
自らの資金を追加し、
不動産投資家デビュー。

3.融資が受けられなければ、
債務整理。

ワタシとの面談終了後の
Cさんの選択肢は変わりました。

1.は同じ。

2.だった場合は、
その融資額の範囲内で、
少しでも数字が欲しい大工さんを集め、
施工業者の入札も視野にいれ、
追加の建築コスト削減して
なるべく自己資金を出さずに不動産投資家デビュー。

3.だった場合は、
たちばなはじめの”資金繰り支援”へ。

Cさんには、
妊娠中の奥様がいらっしゃいます。
第一子です。

人生で最も幸せな時、
そして初めての「不動産投資」の時に、
幸と不幸とが
一緒に押し寄せて来ています。

貸金業として、
そんな状況に応援出来ない
貸金業には
”業”を名乗って欲しくない!
と銀行に対して思ってしまいます。

2.の選択肢だった場合、
幸い(と言えるかどうかですが)、
Cさんは一部の資材を既に
ご自身が保有しており、
倉庫に保管しています。

今後の必要な資材は
残りの何割かであり、
後は大工さんの人件費だけ・・・・
と言う方だって出来なくもない。

多少乱暴な解釈ではありますが、
Cさんは現在破産するかしないかの
狭間の中で生きています。

多少、乱暴な思考回路も致し方なし、
と言うところ。

今回の面談の段階では、

「選択肢は揃いましたので、
まずはその銀行の結論を待ちましょう。」

という事で
約二時間の面談を終えました。

Cさんの表情が
いくらか明るくなったのが、
我々にとっても救いでした。

この面談では、
資金調達のコンサルタントに同席頂き、
少しでも銀行が
「追加融資に応じようか・・・」
と思わせる環境作りの
お手伝いをさせて頂きながら、
融資が受けられなかった時の
「いざ!」という時の為の準備を
同時にしておこう、
という事で面談を終えたんです。

本案件は継続審議となりました。

Cさんのお人柄は、
大変誠実でした。

ただただ落胆しているばかりではなく、
融資を受けるために
銀行から要請がある
資料の提出に関しては
スピーディに詳細に応えていました。

あらゆる我々の質問に対しても、
その関連資料を持ち出し、
詳細に的確に報告下さいました。

資金調達コンサルタントに言わせると・・・・

「あんまり銀行にアレコレと
出し過ぎるのも良くない」

との事ではありましたし、
ワタシも過去の経験から、

「資料出し過ぎかもなぁ・・・」

なんて思いながら、
話しを聞いていました。

Cさんは、
今回の業者の破綻に関して
ご両親や奥様にまだ伝えていません。

人生の逆風が吹きすさぶ中でも、
笑顔を失わずに
にこやかにしておられましたが、
やはり彼も4年前のワタシと同じ。

人前ではニコヤカにしていても、
家に帰れば・・・・・
身重(みおも)の奥様の前では
余計な心配をかけないように、
暮らしています。

その心労とは
いかばかりのものであるか・・・・。

ワタシはCさんの”強靭さ”に、
心からの敬意を持っています。

銀行が、追加融資に応じる事が、
Cさんの第一希望ではありますが、
いつもワタシが申し上げる通り、

「国内法は借りるまでは”貸す側”。
借りてからは”借りた側”が
絶対的に強い!」

のですから、
資金調達に”絶対”はないんです。

どんなに的確な資料を作り、
どんなに誠実で人柄であり、
いかにファイナンスに問題が無くても、
貸す側が”貸さない”と言ったら、
ダメなんです。

だからワタシは、
その「もしダメだった時」の為に存在し、
仕事をしているのです。

最初から
「事業を失敗させよう!」
と思って起業する人は居ません。

でも、実際に成功する人は多くなく、
失敗する人の方が多い事は
読者各位にも想像がつくでしょう。

国内で株式会社が
三年以上存続する比率が
数パーセントしかない、
と言う実態から考えれば
それも頷けます。

ワタシは言います。

「その、だれでもが見舞われる
事業の失敗のリスクヘッジとして、
手段が”債務整理”しかない、
と考えるのは間違いだ!」と。

Cさんに関しての進捗は、
また書けるようであれば書きます。

「自己破産しちゃいけない!」
「自殺はもっとしちゃいけない!!」

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発行者:株式会社MEPたちばな総研
筆者:たちばなはじめ