10日ほど前に、
都内の知人から電話ありました。
40代男性「Fさん」です。

Fさんとはとある方を通じて
半年ほど前に知り合いました。

とあるグループの統括をされている方。

Fさんのお取り計らいで、
何度かメンバーさん向けに
セミナーなども開催頂きました。

Fさんにも喜んで頂いた様に思います。

そんなFさんからこの度ご連絡。

「実は、私の弟が
税金の問題で悩んでいるんですが、
是非とも相談に
乗ってやってくれませんか?
神田小川町に出向かせますので。」と。

それから数日後に、
Fさんの弟さんの「Vさん」に
当社へご来訪頂きました。

30代の独身男性男性。
関東地方のとある街に在住です。

朴訥とした感じの男性。

「お兄さんのFさんに
良く似ていらっしゃいますね。」と
ワタシから第一声。

Vさんは
「ええ、まあ・・・ハハハ。」と、
固い表情のまま。

尚この面談に際し、
兄のFさんも「弟が心配だ」として
遠隔地から、Skypeを使用して
面談に同席しました。

WI-FIだったので、
音声だけでしたけど(笑)

「Fさーん、
ワタシとVさんの声
きこえますかぁ??」
なんて数度のテストをしながら・・・・・。

Vさんのお悩みはこうです。

「滞納してしまった
市税と国税について悩んでいます。
総額は550万円です。
借金はありません。」との事。

「Vさん失礼ですが、
現在のお仕事は?」とワタシが訊くと、
「現在は派遣従業員。
月収は20万円程です。」と。

派遣従業員で月収20万円ほどで、
滞納した税金が550万円。

少し違和感を感じました。

ワタシの感覚では、フツーに考えて、
差し引き支給される立場で
20万円ほどの給与を受ける従業員収入で、
どうやっても数年で
滞納できる金額じゃありません。

Vさんの持参した
「督促状」や「催告書」を
拝見しますと・・・・
平成17年度と18年度の納税義務を
終えていない事が解りました。

「以前のお仕事は?」とワタシが訊くと、
Vさんは苦々しい表情を湛え、
ワタシに話しました。

Vさんはかつて銀座で
飲食店のボーイをされていましたが、
その際に経営者に
正規の給料額面に上乗せして
支給された様に見せ、
その上積み分を
経営者から差し引かれた上で、
支給されていたんだとか。

ワタシから、話しました。

「へぇ・・・そんなアコギな事
されていたんですかぁ。
それは災難でしたね。

それについて告発したいんだったら、
相談先はワタシではありません。

ワタシが出来るのは
Vさんの心の悩みを解き放つこと。

Vさんのお悩み、
一言で解決できますよ。

”Vさんにこの550万円の
納税義務はありません。

税金にも時効がありますから。

詳しくはこちらをご覧ください。
国税庁のホームページにも
記載がありますから・・・。」

その時に、Vさんに
ご覧いただいたものと同じものを
読者にもご覧いただきましょう。

「国税通則法第二章第六節の6」です。

驚愕の表情を浮かべるVさん。

兄のFさんから
Skypeの音声で・・・・

「たちばなさんのセミナーを聴いて、
弟ももしかしたら助かるかも・・・・
って思って、会わせたんですけど、
やはり弟にも適用になりますか!?」と。

「モチロンです。
適用される人間とそうでない人間がいたら、
それは日本国憲法第14条
”法の下の平等”に違反します。
法律は、みんなにいっしょですよ。」

Vさんは安堵の表情を浮かべながらも、
そこから表情に怒りを湛え言いました。

「ワタシ、たちばなさんを訪ねる前に、
弁護士の無料相談に行ったんですが、

”税金の滞納は担当外なので
ご相談に乗れない”

と電話を切られました。

あの時は仕方ないか、
と思ったんですが、
今思うと、怒りに震えます。」

「えぇ、全てのセンセイ方が
そうとは言えませんが、
債務者に有利な法律情報を
教えないセンセイは、
残念ながら多いです。

我々なら、税務署に時効を主張し、
その証明書を発行してもらう事も出来ます。

”滞納処分の停止兼納税義務消滅通知書”
って言うんですけどね。

Vさんが望むなら、
その為の取り計らいをしますが、
我々と契約すればVさんは、
我々に支払い義務が生じます。

失礼ながら、月収20万円ほどで
我々に幾らか報酬を支払うのも
シンドいでしょう。

このまま放置しておけばよいですよ。

万が一税務署が
しつこい取り立てをしてきたら、
自らが時効を主張して下さい。

それでも引き下がらなかった場合は、
改めてワタシに連絡下さいよ。

たぶん彼らは何もしてきませんよ。
催告書を送ってくるだけの話です。

彼ははそれを発行して
送付するのが仕事なんですから。」

Vさんの表情が明るくなると同時に、
「もう一つ心配事がある」と。

「実は、市税の滞納について、
〇〇市の市役所に呼ばれまして、

”納税の誓約書に捺印せよ!”

と言われました。

強硬な態度でしたので、
捺印しました。

平成18年度の市税について
”必ず納付します”という
誓約書だったんですけど、
これによって時効が無くなる事は
ありませんか?」

ワタシから、

「ありえません。

”国税の納税義務は
5年の消滅時効の完成により、
時効の援用を要せず絶対的に消滅する”

を規定されてるのですから、
役所の誓約書に捺印したからと言って、
時効が無くなりません。

尤も、万が一あったとしても、
5年間まともな回収もせず
放置しておいて、時効が来たから、
Vさんを呼びつけて
誓約書に捺印させるって・・・・・
まともな手法ではないですよね?

おそらくこの役人は、
時効を知っていてVさんに
プレッシャーをかける意味で
捺印させたんですよ。

非常に悪質で姑息な手法ですね。」

Vさんが、
大きくため息をつきながら安堵の表情。

「今になって思い返すと、
この役人担当者が、
”他の解決方法もあるんだけどねぇ~”
って小さい声で
ゴニョゴニョ言っていたんです。

当時のワタシは意味が解らず、
そのままやり過ごしてしまったんですけど、
時効の事をほのめかしていたんですね!

本当に悔しいです。
知らないというのは本当に恐ろしい事ですね!」

と次第に怒りの表情に
変わっていきました。

ワタシから更に言いました。

「納税できる人は
絶対に納税すべきですが、
現在のVさんがそういった環境に
なっていない事が明らかですので、
私は救済の為に知恵をお貸ししました。

でも、Vさんが
今よりさらに頑張って
納税できるような環境になれば
それに越したことはありません。

まぁ、平成20年以降の
税金滞納は無いようですから、
そういう意味では誠実な方だとは
思います。

不当に給料を膨張させられた
被害者でもあるのですから。」

兄のFさんのSkypeを切って、
面談は終了しました。

別れ際に、Vさん・・・・
「しかし・・・・あの弁護士、ゆるせねー!」
と言うので、ワタシから言いました。

「ある意味、そのセンセイは
良心的だったかもしれませんよ。

税金の滞納でも、
平気で破産を勧めるセンセイいますから。

そこまでは良心がとがめるけど、
”時効を狙って”との指導は
法律家のプライドが許さないんですよ。

だからお断りをした、
とも取れますよね。

あと、給料を
ふくらまされた事についてですが、
確かにVさんは被害者ではありますが、
それを許してしまった
Vさんの脇の甘さについても
ワタシは指摘せざるを得ません。

今後はお気をつけて。」

それに関しては、
Vさんはお答えにならず、
深々と頭を下げてお帰りになりました。

面談料2000円を頂戴しました。

ホントはね。
この市税の滞納について、
誓約書を書かせた、
意地悪な担当者が
どの市役所にいる担当者なのか
書きたいんですけど、
これ書いちゃうとVさんの匿名性が
担保されないので、
書かないでおきます。

一方で、他の依頼人からは、

「税務署の担当者が
”時効がある”って
コッソリ教えてくれた。」

なんて話お幾度か聞いた事があります。

人間の資質が
こんなところに出てくるんですよね・・・・。

ワタシと面談した人や、
ワタシのセミナーを聴講された方々の
多くがおっしゃいます。

「知らないって事は、
本当に恐ろしい事ですよねぇ・・・・・」と。

でも、そう思う事は、
「知ってから」なんですよね^^;。

ここに大きなジレンマがあります。

そのジレンマが少しでも解消されるように、
国内各地で私は依頼があればおしゃべりし続けます。

まずは、Vさんが喜んで帰ったので、
これはこれで良し!

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ありますのでご容赦下さい。

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発行者:株式会社MEPたちばな総研
筆者:たちばなはじめ