さて・・・・
本当は本日から上京の予定でしたが、
新潟県内及び隣県からの
お問い合わせが複数あり、
それに対応する為に、
新潟の滞在を一日延長した次第です。

お問合せが多く、
嬉しくもあり、
一件一件ご相談に乗っていて、
それぞれの当事者の
厳しい経済状態と、
それを知らぬ家族や子供たちの
将来への不安を慮りますと・・・・
ワタシ自身も大変に
悩ましい気持ちに苛まれます。

「資金繰り支援コンサルタント
・自己破産させない屋」
の事業主としましては、
忙しい事は大変に
ありがたい事ではございますが、
元・多重債務者としましては・・・・・
大変に身につまされるんです。

少し昔話をします。

かつてワタシは
小売業の二代目経営者でした。

借入総額は約6億円。
リスケをしてはいたものの、
月額元利返済は180万円でした。

平成21年、
どう考えてもその月の月末に
150万円足りない事態になりました。

それが判明したのは
その月の13日でした。

銀行は融資不可。
無心を続けて来た両親には
「もう蓄えが無い。」と言われ、
「どうするんですか!?」と
銀行から詰問を受け、
あの資料この資料と・・・・・
一日に二度三度
銀行に呼びつけられました。

月末までの18日間、
ワタシは毎日毎日・・・・
「どうしよう。」とばかり。

当時三歳だった長女が
「パパ!」と寄って来たって、
「月末までにあと150。
どうする?」
しか思いが及びません。

「どうせ足りないなら・・・・
150も160も一緒だ!」
と開き直り、繁華街に繰り出し、
酒を煽りまくりました。

酩酊を深めて、
一時はその不安から逃れるんです。

翌朝我に返り、
猛烈な自己嫌悪。

朝起きてから、
夜眠るギリギリまで・・・・・
資金繰り資金繰り資金繰り。

「もうダメだ。破産しよう。」

現在の知識を得る前のワタシには
それしかありませんでした。

新潟のとある法律家のセンセイには
350万円かかる、と言われました。

即刻断念。お金無いから。

都内の知人に助けを求め、
現在の師匠に泣きついたんです。

「そんなにシンドいなら、
銀行にお金を返す事を、
一時お休みしましょう。

ダイジョブですよ~。
お金は後払いでいいですよ~。」
って言われ、
涙を流して救済を依頼したんです。

そりゃ、当時のワタシには
奇想天外な発想に思えました。

でも今は・・・・・・

「よくよく考えてみたら当たり前の事。」
と思っています。

「優先順位を考えたら、
実践すべき行動。」と思っています。

「国内法は、
それが許容されているように
出来ている。」という事は明白です。

それからワタシの人生は、
完全なるV字回復を果たしたんです。

その後、
師匠コンサルテーションは見事でした。

基本的に
「ダイジョブ。ダイジョブ。」
としか師匠は言わないので、
「オレは、なんでダイジョブなんだ?」
と思い、本を読みふけりました。

法律家が話さない、
法律の本当の事が見えてきました。

債務整理が
利権マーケットである事が
見えてきました。

法律家にワタシの経験談を話したら、
一斉に嫌悪しましたが、
ワタシに法的に糾弾する方は
出て来ませんでした。

「オレは、この失敗経験で、
人助けとビジネスを両立させる!」
って思ったんです。

そんなワタシにとって、
数多くのご相談者のほとんどは・・・・・
5年前のワタシ。

大変に身につまされる内容が多い事は、
ウレシイ事でもありますが・・・
やはり精神的に
追い込まれる比率の方が
高いと思っています。

父は、師匠からの救済を
受け始めたワタシと
会社の資金繰りが安定し始めたのを
確認してからほどなく亡くなり、
現在は母と妻と三人の娘と暮らしています。

経済的危機からは脱し、
ぜいたくな暮らしこそ出来ませんが、
幸せに暮らしています。

そんなワタシが
暗澹たる気持ちにさせられる
ご相談案件に遭遇しました。

長野県松本市のとある経営者。
50代男性のBさんです。

二年以上前に
とある異業種交流会で
ご一緒させて頂いた事からのご縁でした。

Bさんは、
松本市内で工務店を営んでいます。
お父様が創業され、
ご自身は二代目経営者。

「たちばなさん、
お久しぶりです。
お忙しそうですね。」と。

Bさんとは、一年半ほど前に
一度個別面談をしています。

その時のメモを紐解きますと・・・・・。

直近の年間売上が約1,5億円。
借入総額7000万円。

リスケは実行しておらず、
月額元利返済は140万円。

返済の延滞はありませんが、
取引先への未払いが4社で1200万円。

従業員への給料の遅延が約1か月。
会社社屋は借地。
ご自宅が本人名義で
ローン残高が1800万円。
月額12万円返済中。
残りは21年。

一部税金の納付が遅れており、
分割で納付中。

自宅が担保設定されていますが、
借入金の約8割が保証協会融資。

二年前でのBさんの相談はこうでした。

「こういう状況で、
厳しい資金繰りではありますが、
どうにか廻っています。
たちばなさんのコンサル提案を
伺いたい。」との事。

ワタシから、
いくつか申し上げました。
簡単に箇条書きします。

・こういう状況は
”廻っている”とは言わない事。

・従業員への給料よりも
銀行への返済が優先されている状況は、
常軌を逸している、という事。

・取引先への支払いよりも
銀行への返済が優先されている状況は、
常軌を逸している、という事。

・税金の納付よりも
銀行への返済が優先されている状況は、
常軌を逸している、という事。

・自分の給料(家族の生活資金)よりも
銀行への返済が優先されている状況は、
常軌を逸している、という事。

これについて、Bさんは深くうなづき、
「良く検討したいと思います。」として保留。

一週間後に、Bさんからメール。

「取引銀行から、
追加の融資が1700万円出ました。

銀行への返済を
優先していたおかげで、
新規の融資が出ました。

たちばなさんの
おっしゃた事も解りますが、
私が銀行への返済を優先した順位
は間違っていなかった、と思っています。」
との事。

ワタシはこれについて

「そうですか。それは良かったですね。
その1700万円が、
とにもかくにも有効に
使われます事を祈念しています。」

という主旨の様な返信をして、
この件はそのまま終わっていました。

それから約2年。
再びBさんから電話があったんです。

「たちばなさん、久しぶりです。
改めてご相談に乗って頂きたいんです。」と。

ワタシの地元にお越し頂きました。

ガストでドリンクバーを
頂きながらのご相談。
2000円を頂戴しました。

「その後、受けた追加融資で
どうにか会社を廻し続けていましたが、
やはり行き詰まりました。

その後親戚を廻り
700万円ほど借り、
会社を廻しましたが・・・・・
どうにもならなくなってしまいました。」

その後の説明で、
取引先への支払いは、
いくらか減ったものの現在も
未払いは700万円ほど。

従業員への給料の支給遅れは
2か月になっていました。

銀行への返済は、
その後融資を断られ、
リスケを昨年秋からリスケを実行。

銀行からは

「11月からは約定通りのご返済を頂く。」

と今後のリスケを断られ、
にっちもさっちもいかなくなった、
という事。

ワタシから言いました。

「Bさん、二年前に
ワタシがあなたにお話しした事の全てが、
あなたの耳には
届いていなかったようですね。

本当に残念な事です。

優先順位を考えて頂きたい事は
申し上げましたが、
Bさんの優先順位は何も変わらず、
数多くの周辺を困らせている事に
気づいていませんでしたね。

銀行に8700万円の返済をしなくても
銀行は絶対に潰れませが、
取引先に87万円の支払いをしなければ
その取引先は潰れてしまう可能性があります。

銀行に8700万円の返済をしなくても
銀行員は仕事が無くなりませんが、
従業員に給料を支払わなければ、
従業員とその家族は実質的な失業状態です。

銀行に返済する為に、
親戚を廻って新たに借金をして、
その資金で銀行に返済を実行。

大変失礼な言い方ですが、
あなたがこの二年間
実行してきたことは”愚行”に過ぎません。

自分の保身や体裁を気にする余り、
周辺のもっと大切なものを後回しにし、
不幸をまき散らしたんです。

大変に愚かな経営をして来たんです。
気づいていますか?」

Bさんはワタシ少し反論しました。

「たちばなさん、
わざわざ松本から出て来て・・・
そこまで言いますか?」と。

「はい、言います。
会社の売上はこの二年間
維持できている様ですから、
もし二年前に実行していれば
今頃は資金繰りも安定していて、
親戚にも迷惑をかけず、
従業員への遅配も解消し、
取引先への未払いも
無くなっていたでしょう。

銀行からは今後の融資は
受けられないでしょう。

融資をしない以上、
銀行はあなたの協力企業ではありません。

それなのにあなたは
取引先を困らせ、
親戚を困らせ、
従業員を困らせているんです。

これは愚行でしょう?

二年前、Bさんはワタシに
”優先順位は間違っていない”
とメールを送って来ましたが、
間違いに気づきましたか?」

Bさんは、顔を赤くして、
怒りを押し殺しているように見えます。
ワタシは構わず続けました。

「Bさん、
やってしまった事は仕方ないです。
過去は取り返せませんから。

でも今後はそうはいきませんよ。

Bさんが、
今後一番やってはいけない事は・・・・・
このまま頭を抱え続ける事です。

ワタシでなくても良いです。
法律家のところでもいいです。
他のコンサルでもいいです。
無論ワタシでもいいです。

何らかの事業再生のための
手段を行って下さい。」

その後の救済スケジュールや手法、
費用の提案をし、
3時間の面談が終わりました。

Bさんは面談終了の最後に、
「持ち帰って検討します。」
と二年前と同じ答え。

どのくらいの時間
検討されるのかは解りません。
また二年検討するのかもしれません。

でも、ワタシが出来るアドバイスは
もう全てしました。

二年前の話しと重複した部分も含めて。

後は、Bさん自身が決断するだけ。
最後はその一点。
大いに検討頂きたいと思います。

ただ、親戚や友人・知人からの
善意でお金を借りるのは
止めるべきなんですけどねぇ・・・・・・・。

資金繰りは、
「穴のあいたバケツ」です。

過去にこんな事をしたためておりました。
ご参考になれば幸いです。
「case107 穴のあいたバケツ」

資金調達に関しましては、
ワタシは優良で実力のある、
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厳しい現実ですが、
1)に関しては借りる方の「過去」で、
ほぼ判断されます。
資産背景・経験・業績・債務状況など。

一方、2)に関しては
「未来」を重視してもらえます。

決め手は、
投資家を説得する
「数字」「迫力」「合理性」です。

ほとんどの方が1)で
諦めてしまいますが
同時並行で2)にも挑戦すべきと思います。

投資家はドライに試すので
色んなダメだしを受けるかもしれません。

それが論破できないようであれば
諦めることも必要です。

単に金を貸してくれでは、
誰も相手にしてくれませんが
数字を示し、未来を熱く語れば、
何かが変わはずです。ご参考まで!
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厳しい表現であるものの、
資金調達が金融機関だけではない、
というメッセージであり、
過去の問題に
とらわれ過ぎてもいけない、
という優しいメッセージでもあるのです。

同じ資金調達するのであれば、
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発行者:株式会社MEPたちばな総研
筆者:たちばなはじめ